金融システムの安定稼働に向けた高い使命感と、監視・運用の確かな技術力。TOPPANは真のパートナーといえます。
三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社様
所在地 | : | 東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス |
設立 | : | 1988年6月 |
代表者 | : | 取締役社長 高橋 一興 |
資本金 | : | 1億8,100万円 |
事業内容 | : | 主として三菱UFJ銀行、並びに三菱UFJフィナンシャル・グループ各社の業務等に関して 1. システムの企画・設計・開発・販売 2. システム運用および保守管理の受託 3. コンピューターの導入および利用に関するコンサルティング 4. 他金融機関とのシステム共同化事業および関連サービス 5. システムに関する教育・研修サービスおよびシステム人材育成サービス 6. 電気通信業務およびそれに附随する業務 |

左から
三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社 オペレーション部 プロフェッショナル 堀江 英男 氏
株式会社三菱UFJ銀行 関西ビジネスセンター チームヘッド 兼 三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社 オペレーション部 部付部長 織田 忠孝 氏
株式会社三菱UFJ銀行 関西ビジネスセンター センター長 兼 三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社 グループITサービス本部 本部長 大木 誠 氏
三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社 オペレーション部 プロフェッショナル 清水 晃子 氏
「金融×IT」を旗印に、三菱UFJ銀行(以下、銀行)をはじめとする三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)各社のITシステムをトータルで支える三菱UFJインフォメーションテクノロジー(以下、MUIT)。同社には、設立当初から現在まで、TOPPANエッジITソリューション(以下、TOPPAN)のメンバーが常駐し、ミッションクリティカルな金融システムの開発、監視、運用を行っています。今回、MUITが手掛けているITサービスと、その中での当社の役割について、お話を伺いました。
MUITの事業概要について教えてください
当社は、銀行をはじめとするMUFGのITサービスを支える会社です。重要な社会インフラである金融システムを、先進的な技術と高いセキュリティで、安心・安定・安全に提供しています。「金融×IT」のプロフェッショナル集団として、ITが切り拓く新しく利便性の高いサービスの開発、運用を目指しています。
グループITサービス本部のミッションについて教えてください
MUFG各社から受託したシステムのオペレーション管理、及びシステム運用支援業務を行っています。銀行のITサービスを支えるシステム数は600を超え、持続的なコスト改善や安心・安全・安定運用のため、保守・運用作業の標準化・集約、オペレーションの自動化、などを推進しています。また、グループベースでの運用体制の高度化、ITサービス提供状況の可視化などシステムDX、運用プロセスのモダナイズにも積極的に取り組んでいます。
その中で、TOPPANさんには、主にシステムの安定運用に関わる業務を行っていただいています。システム監視と障害発生時の迅速なリカバリー、ハードウェア・ソフトウェアの管理、保守、さらに運用管理システムの開発も担っていただいています。
グループITサービス本部の課題がありましたら、教えてください。
IT技術の進展に伴い、従来はオペレーターが行っていた状況判断や手作業の自動化が進んでいます。人為的ミスは減少していますが、それと引き換えにシステムがブラックボックス化しています。平時はとくに問題は無いのですが、インシデント発生時に、何十というシステムに波及しエラーメッセージが出力し、そのメッセージを見ただけでは、何が起こっているか即座に判断ができないという事象も出ています。オペレーションの最前線にいる当社やTOPPANさんのオペレーターが、迅速に障害を察知し、エスカレーションを行い、適切な初動対応で障害影響の極小化、早期解消につなげることが重要です。システムが日々複雑になり、ブラックボックス化が進んでいる中で、いかに現場のオペレーターが即時対応できる領域を拡大することができるかが、課題と考えています。

当社が、その課題解決にどう貢献させていただいていますか。
そのためには、業務の自動化の割合を広げることが必要となり「運用業務DXプロジェクト」を立ち上げました。フェーズ分けして、今後3年の中で運用業務の可視化・自動化推進による、業務効率の最大化を目指します。マニュアルでのコマンド入力やGUI操作を排除し、オペレーションをシームレスに行えるようなシステム環境を構築しています。
TOPPANさんは、これまで培われた安定稼働に関する知見とノウハウを多くお持ちです。そのため、これらのシステムを構築する際に、TOPPANさんの知見を的確に取り入れて開発を推進しています。
また、そのノウハウを活かして、新技術と融合させた次世代のオペレーションスタイルの確立に一緒に取り組んでいただいております。
その他、安定稼働に向けた取組みについて教えてください。
当社では、災害時の事業継続対策として、東京の多摩と関西のデータセンター、2拠点で並行して本番運用を行う体制(FlipFlop運用と呼称)を構築しています。これにより、一方の拠点が被災をした場合でも、片方の拠点で運用を継続することが可能となります。両拠点とも平時から本番運用を経験しスキルを磨いているため、1拠点ながら安定した運用の継続が実現します。この安定稼働への徹底したこだわりが、まさに「金融×IT」サービスをスローガンにしている、当社の強みと言えます。
TOPPANさんには、両拠点で開発・監視・運用の業務を担っていただいています。このため、TOPPANさんの両拠点のオペレーターが、日頃から本番運用を経験することができ、ノウハウの蓄積と技術の向上に努めることができているのでは、と考えています。

当社のサービスの特長を教えていただけますか。
品質の高いオペレーションの維持・向上を目指して、様々な活動を現場とマネジメント一体となって積極的に推進し、安定稼働の継続に熱意をもって取り組まれていることが特長と思います。
オペレーター1人1人が安定稼働に対するノウハウや高いスキルを有して、オペレーションの傍ら日々改善活動にも精力的に取り組まれていることも、持続的な運用品質の維持・向上につながっています。例えば、毎月TOPPANさんの社員のレベルごとの習熟度テストを実施されています。単に、テストで何点取った、ということではなくて、今まで蓄積されてきた安定稼働に関するノウハウが凝縮されている取組みだと思います。
これ以外にも、さまざまな改善活動や技術向上のための勉強会など、創意工夫をした活動を継続されています。これらの取組みが、オペレーターのモチベーションを高め、TOPPANさん全体のレベルの底上げにつながっていると考えます。
オペレーションはリモートワークがしづらいため、出社前提の業務ですが、自然災害が発生した時やコロナ禍で、ご自身に身の危険がある中でも、特別な体制を組んで出勤していただき、安定稼働に努められたことも大変感謝しています。
最近も、当センターがある地域に台風が上陸したのですが、出社できない可能性を予見し、主体的に翌日のシフト勤務への備え(一部の方が前夜にデータセンターに宿泊するなど)を行って頂きました。TOPPANさんには、メンバーお1人1人が使命感を持って、安定稼働を目指すという組織風土があると思っています。まさに我々と一緒にMUFGのシステム運用を支えていただいている「真のパートナー」だと感じています。
今後の貴部署の展望を教えてください。
今後、一番注力する活動は、24時間365日現場にいるオペレーターの、インシデント発生時の対応力を高めていく、という点です。先ほどお話しした、新しい技術を取り入れて、現場で対応できる範囲を拡大して、お客さまにより安定した金融システムを提供していく、という点が展望になります。それには、TOPPANさんの持つ運用に対しての優れた知見やノウハウが欠かせないと考えています。